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火災事故発生のお詫び

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この度、3月11日(土)午後12時55分頃、

弊社作業場から火災が発生し、
自宅兼事務所を含む建物がほぼ全焼という状態になってしまいました。ご近隣の皆様、ご関係者様、ご連絡頂いた皆様には多大なるご迷惑、ご心配をおかけし誠に申し訳ありませんでした。

また、ご報告が遅くなった事、心よりお詫び申し上げます。

不幸中の幸いで、怪我人は1人も出ず、居合わせた全員が無事でした。
その後、消防および警察の調査の結果、出火の原因につきましては燃えすぎてしまい不明、との事でした。
今後このようなことが起きないように安全管理を徹底し、再発防止に万全を期してまいります。
何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

ここからは、私の思いを書かせて頂きます。

今回のことを受け、

人生でほとんどの方が味わうことはないであろう火災の恐ろしさを身をもって体感しました。

火災は、一瞬にしてその家族の人生そのものを奪ってしまう恐ろしい災害です。

そんな火災を、この世から少しでも減らしたい、火災によって悲しむ人達を無くしたい。

 

私が体感した火災の恐ろしさをお伝えする事で、気をつけようと思って頂ける方が1人でも増えれば幸いです。

 

そんな思いから今回あったことを少しだけ綴らせて頂きます。何卒ご容赦ください。

(不快に思われる方はここで閲覧をストップして頂ければと思います。)

 

 

 

 

 

3月11日

 

火災発生時、私達はちょうど事務所内でお昼休憩中でした。

午後の作業にむけて、いつものようにゆっくり休んでいたんです。

 

そんな時、突如外から聞こえたドンッという鈍い音。

この時はまだ、何か倒れたのか?程度にしか思っていませんでした。

 

そのあと立て続けにドンッドンッと2発何かが爆発したような音。

(あとからわかったのですが、スプレー缶がいくつか爆発したようです)

 

 

これは只事じゃないぞと外に駆け出した私は、視界に広がった光景に目を疑いました。

 

いつも、
いや、つい数十分前まで作業をしていたはずの場所が火の海と化していたんです。

 

材木が燃え、工具が燃え、大型の加工機が燃え、さっきまで乗っていた軽トラからも火が立ち昇っていました。

 

まさに地獄絵図。

これは現実なのか、すぐには状況を飲み込めず、ただ立ち尽くすのみ。

 

職業柄、火の燃料となってしまう物はたくさんありましたから、火力もどんどん強まる一方。
あっという間に事務所兼自宅にまで火が移り、
一瞬にして全てを燃やし尽くしていきました。

 

ほんと一瞬のことで、かろうじてパソコンだけは持ち出せたものの、それ以外は何も持ち出す余裕はありませんでした。

色々と取りに戻ろうとしていたスタッフもいましたが、今思えばほんと取りに戻らせなくてよかったと心から思います。

 

 

消火活動中、

燃えている自宅を間近で見ていて思い出すのはここで過ごしてきた過去の記憶。

 

まだ私が子供だった頃、庭で兄弟とじゃれ合ってた日のこと。

仕事を始めて、作業場で初めて材料の加工を教えてもらった日のこと。

結婚して子供達に恵まれ、静かだった毎日が急に騒がしくなったあの日。

 

 

 

 

私は秩父に生まれて59年。

ずっとここで暮らし、ここで仕事をしてきましたから、今まで積み上げてきたものを、人生そのものを失ってしまったような、

そんな気持ちでした。

 

 

 

今回の一件は私の人生において

最もショッキングで、不幸といえる出来事であることは間違いありません。

 

ただそれと同時に、

大切なことに気づくこともできたんです。

 

それは、家という箱の中で起きていた日常の暮らしこそが、私の人生において何よりも大切で、幸せと呼べることばかりだったということ。

 

いつものように朝起きて、いつものように朝食を済ませ現場に向かう。

いつものように仕事が終わったらお風呂で汗を流して、いつものように家族と一緒に夕食を食べて、テレビを見たら寝床につく。

 

そんな何十年も当たり前のように過ごしてきた毎日は、ちっとも当たり前なことなんかじゃなくて、私の人生そのもので、幸せな事ばかりでした。

 

普段ではまず考えもしなかったことですが、

今回のことがあり、

いつもの日常の偉大さ、大切さを改めて実感する事ができました。

 

 

 

そしてもう1つ。

私たちは、
1人で生きてきたんじゃない、周りの人達に恵まれて、支えられて生きてきたんだという事です。

 

たくさんのご迷惑をおかけしたにも関わらず、私たちは大丈夫だからと優しい声をかけてくれるご近隣の皆様、関係者の皆様。

こんな状況でも、いつまでも待ちますからと言ってくださるs.factoryのオーナー様達。

心配の連絡をくれたり、会いにきてくれる、友人やs.factory OBの皆様

 

 

そんな皆さんに支えられ、今の私達はありました。

 

この場をお借りして、お礼をさせてください。

 

 

 

本当にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

事故発生から4ヶ月が経ち、アパート暮らしにもなれ、生活も仕事もだいぶ通常運行に戻ってきました。

 

周りの方に支えられながら、現在は仮事務所でスタッフと一緒に、完全復興に向けて毎日元気に取り組んでおります。

 

今回起きたことは辛いことでしたが、

この経験を生涯忘れず、平凡に過ごせている事への幸せを噛みしめ生きていきます。

そして、常に備えておくことの大切さを肝に銘じてこれからも精進してまいります。

 

皆さんも火の元にはお気をつけください。

 

 

 

最後までご拝読頂きありがとうございました。

 

 

心機一転、更に素敵なお家づくりをお届けし続けてまいりますので、

今後ともS.factory を応援よろしくお願い致します。

 

 

 

代表取締役 小池明弘

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